2025.07.11 - Fri
【症例報告!】強い頭痛の原因は意外な副鼻腔炎だった!

福岡県春日市にある
自律神経・妊活専門整体院PRANA
院長: 森部 瑛二 です。
今回のブログは、
【症例報告】です。
今日テーマは、
「強い頭痛の原因は、
意外な副鼻腔炎だった!」です。
お客様の一般情報
・性別:女性
・年齢:40代
・子供あり
・職業:事務員
数週間前から
強い頭痛が出現し、
脳神経内科等でMRIなど
精密検査を行うも異常なし。
原因がわからないのに
頭痛があることに不安を感じ、
当院をご利用されました。
<主な症状>
– 強い頭痛
– 首、肩のこり
– 食いしばり
– 睡眠の質の低下
– 便秘傾向
– 朝の倦怠感
(徹夜明けのような疲労感)
– 感情の不安定さ(イライラ)
<治療歴>
現在:副鼻腔炎を治療中
過去:子宮内膜症の治療
これらの症状から、
・頭痛 → 副鼻腔炎による影響
・それ以外 →自律神経の乱れ
この2つが重複していることで、症状が多様に出現していると見立てて施術を行いました。
症状から病態を解説
今回の頭痛は「副鼻腔炎による頭痛」と考えられます。
鼻腔周囲に炎症が起きると、
・篩骨や
・蝶形骨といった
「頭蓋骨の可動性」が失われ、
その周囲の膜組織にまで
緊張が波及します。
⇧特に副鼻腔が
炎症で塞がれると、
粘液や空気の排出がうまくできず、頭蓋内圧が高まることで痛みとして感じやすくなります。
この炎症による、
「頭蓋内圧の亢進」は、
・前頭部や
・目の奥
・側頭部に詰まり感や重さ、
(主な副鼻腔炎の症状)⇧
時には拍動性の痛みを
生じる原因になります。
さらに今回は、
下顎の強い緊張(食いしばり)
も認められており、
この緊張が、
⇧蝶形骨を介して
頭蓋底に伝わることで、
頭蓋骨自体の“呼吸”
(微細な可動性)を阻害し、
頭蓋内圧の調整が効かず、
頭痛をさらに増強させる
状態を生んでいました。
一方で、
– 肩こり
– 便秘
– 睡眠の質の低下
– イライラしやすさ
といった症状は、
副鼻腔とは直接関係せず、
自律神経の乱れが主な要因です。
・常に気を張る生活環境や、
・睡眠の質が低下することで、
交感神経が過剰に働き、
全身の緊張が、
「抜けない」
「ゆるまない」
状態へと傾いていました。
つまり今回は、
「炎症による局所の圧」と
「神経系の過緊張」によって、
頭痛を中心に多様な症状が
つながっていたと捉えています。
治療アプローチ
①胸椎10番と、
腰椎5番の脊柱リリース
⇩
・消化器、骨盤内臓の機能UP!
(便秘や子宮内膜症を考慮)
②頸椎の1番のアプローチ
⇩
・頭痛
・自律神経の調整ポイント!
③蝶形骨、篩骨の調整
⇩
・副鼻腔炎の影響を受ける骨
・頭蓋骨の可動性回復させ、
循環を改善させ、
「炎症」を回復させる目的。
④尾骨、腰仙関節のリリース
⇩
・硬膜緊張の末端からの調整
硬膜は全身の緊張を和らげ、
神経を活性化させます。
⑤腸骨、仙腸関節の調整
⇩
内臓機能UPと内臓血流UPを図り、
「便秘」
「産婦人科疾患」などの
改善を目的に実施します。
⑥胸郭上口、胸膜のリリース
⇩
・ 呼吸の質と頭頸部の圧調整
⑦大脳鎌、小脳テント、
脳幹のリリース
⇩
・ 頭蓋内圧の分散
・自律神経を整える
・全身の緊張を和らげる
⑧下顎のリリース
⇩
・食いしばり改善
・頭蓋底の緊張
下顎や頭蓋骨の緊張は、全身の緊張を表すと言われています。
ここをリリースすることで、
・全身の緊張緩和
・頭蓋骨の可動性UPなど、
さまざまな効果を発揮することが出来ます。
⑨下肢リンパポンプ
⇩
排出機能を高め、
浮腫・倦怠感を軽減
治療方針としては、
「炎症による圧」をきちんと受け止められる「やわらかい頭蓋骨」にすること。
「全体を診みながら、
必要な局所ポイント」を整える。
このような視点で治療しました。
頭痛の原因は様々!
以前当院をご利用された
お客様の中にも、
コロナ後の副鼻腔炎から
強い頭痛を発症し、
– 仕事
– 学校に行けない
といった深刻な状況になっていたケースがありました。
「やる気が出ない」
「頭がぼやけた感じ」など、
症状はあるのに病院では「異常なし」とされることも多く、
非常に不安な状態で
当院を頼って来られました。
身体を整える
アプローチと、
副鼻腔炎を治す薬の
同時進行で、
継続したアプローチを
行うことで、
今後、強い頭痛が改善されてくると思います。
おわりに
頭痛と副鼻腔炎は一見関係が
なさそうに思えますが、
実際には鼻の奥の炎症が、
頭蓋骨や膜の
可動性にまで影響を与え、
「脳の内圧が抜けない」
「頭の中が詰まった感じ」
といった不快な症状を
引き起こすケースは、
臨床の現場では、
決して少なくありません。
頭痛=脳の病気と
決めつけてしまう前に、
「副鼻腔」や「構造的ゆがみ」
「自律神経の状態」なども
視野に入れることで、
症状の本当の原因が
見えてくることがあります。
原因不明の不調でお悩みの方に、
少しでもヒントとなれば幸いです。